人間ドックで身体全体の状態を調べるのは、日帰りのコースを選んでも十分にできます。しかし、よりゆとりをもって、より細かく身体の状態を調べたいのであれば、1泊2日の形式で行われる人間ドックのコースを選択すると良いです。1泊2日の形式で行われる人間ドックでは、1日目の午前中から日中にかけてと、2日目の午前中が検査にあてられ、それ以外の時間は実施施設で用意されている宿泊場所で過ごすのが一般的です。スケジュールの一例を述べると、1日目はまず、朝の指定された時間までに実施施設に入り、検診着に着替えた後、採尿と採血に臨みます。
その後、身長や体重、腹囲、血圧の測定と、視力検査、聴力検査を受けた後、心電図検査や超音波検査を受けます。これ以降は、CT検査やMRI検査、胃部や胸部のレントゲン検査、胃や消化管の内視鏡検査、予約時に選択したオプション検査を随時受けていくのですが、順番は特に決まってはいません。実施施設では、自分と同じ1泊2日コースの受診者だけでなく、日帰りコースなどの他のコースの受診者も一緒に検査の順番を待っており、スタッフ間で調整して順番が決定されていくからです。ただし、胃部レントゲン検査については、空腹時に造影剤を飲まなければならない都合上、2日目の一番最初の検査として行われることが多いです。
1泊2日の人間ドックを受診した場合、問診と診察は2日目の全ての検査が終わった後になります。問診や診察を行う時間までに診断結果が判明しているものについては、ここで説明があります。1泊2日の人間ドックでは、比較的日程に余裕があることから、実施施設によっては体力測定や栄養相談が日程に含まれていたり、体操などの検査とは直接関係のない健康増進のためのメニューも日程に含まれていることがあります。